「職場の人間関係がつらくて、仕事に行くのが憂うつ」 「看護師の人間関係って、どうしてこんなにドロドロしているの?」
看護師の悩みの中でも、人間関係は特に多く聞かれるテーマのひとつです。仕事そのものは好きなのに、人間関係のストレスで辞めたくなってしまう人もいるのではないでしょうか。
この記事では、看護師の人間関係について次のことをまとめました。
- 看護師の人間関係がこじれやすい理由
- よくある人間関係の悩み
- 人間関係を少しでも楽にするための工夫
- ハラスメントを受けたときの相談先
- 職場を変えるときに確認したいこと
看護師の人間関係がこじれやすい理由
- 命に関わる緊張感がある:ミスが許されない現場では、指導や言葉がきつくなりやすい
- 忙しく余裕がない:人手不足で、相手を気づかう余裕がなくなる
- チームで長時間一緒に働く:夜勤も含めて同じメンバーと過ごす時間が長い
- 経験や立場の差が大きい:新人からベテランまでが同じ部署で働き、考え方の違いが出やすい
- 職場が閉鎖的になりやすい:異動が少ない部署では、関係が固定されやすい
人間関係のこじれは、誰か一人の性格だけが原因というより、こうした職場の環境が重なって起こることが多いものです。自分を責めすぎないことも大切です。
看護師によくある人間関係の悩み
- 先輩や上司の指導が厳しく、質問しにくい
- 派閥や陰口があり、居心地が悪い
- 自分だけ仕事の負担が多いと感じる
- 医師との関係がうまくいかない
- 患者さんや家族から強い言葉を受ける
日本看護協会の「2025年看護職員実態調査」では、この1年間に暴力やハラスメントを受けた看護職員は49.3%でした。おもな加害者として挙げられたのは、患者さん・利用者が69.3%、上司(看護職)が43.0%、医師が31.7%です。看護師の人間関係の悩みは、職場の中だけでなく、患者さんとの関係にも広がっていることがわかります。
人間関係を少しでも楽にするための工夫
報告・連絡・相談をこまめにする
こまめに情報を共有しておくと、行き違いによるトラブルを防ぎやすくなります。忙しそうな相手には、「今お時間よろしいですか」とひと声かけてから話すだけでも、受け止められ方が変わるでしょう。
相手と適度な距離をとる
職場の全員と仲良くする必要はありません。仕事に必要なやりとりはていねいに行い、それ以外は無理に深く関わらないと決めておくと、気持ちが楽になります。
話しやすい人を一人見つける
同期や、話しやすい先輩など、気持ちを打ち明けられる人が一人いるだけでも心の支えになります。職場の外の友人や家族に話を聞いてもらうのもおすすめです。
仕事とプライベートを切り離す
勤務が終わったら、職場のことを考えすぎないようにする時間をつくりましょう。趣味や休息の時間を大切にすることで、ストレスをためこみにくくなります。
ハラスメントを受けたときの相談先
職場のパワーハラスメントについては、法律で事業主に防止のための措置をとることが義務づけられています。2022年4月からは、中小企業も含めたすべての事業主が対象になりました。
つらい言動が続く場合は、ひとりで抱え込まず、次のような窓口に相談してください。
- 師長や看護部、院内のハラスメント相談窓口
- 病院の産業医や産業保健スタッフ
- 都道府県労働局の総合労働相談コーナー
- 都道府県看護協会などの相談窓口
相談するときは、いつ、どこで、誰から、どんなことを言われたり、されたりしたのかをメモしておくと、状況を伝えやすくなります。
人間関係がつらくて辞めたいときは
工夫しても状況が変わらない、心や体に不調が出ているという場合は、職場を離れることも大切な選択肢です。無理を続けて体調を崩してしまう前に、休むことや部署異動、転職を考えてみてください。
関連記事:看護師の仕事に疲れたときの対処法、原因別の休み方と働き方の変え方
関連記事:看護師を辞めたい人へ、14年働いた元看護師が「続ける・辞める」の判断軸を解説
退職を伝えるときに、人間関係を理由として正直に話す必要はありません。角が立たない伝え方は、次の記事でまとめています。
関連記事:看護師の退職理由の伝え方、師長・退職届・面接で書き分ける例文と本音の伝え方
人間関係のよい職場を選ぶポイント
- 見学のときに、スタッフ同士の声かけや表情を見る
- 離職率や、中途入職者の定着状況を確認する
- 教育体制や、困ったときに相談できる仕組みがあるかを聞く
- 残業の多さや、人員の余裕を確認する
忙しすぎる職場では、どうしても人間関係がぎくしゃくしやすくなります。人員に余裕があるかどうかも、職場の雰囲気を左右する大切なポイントです。離職率の見方については、次の記事も参考にしてください。
関連記事:看護師の離職率は11.0%?新卒・既卒の最新データと辞める理由、離職率が高い職場の特徴
看護師の人間関係についてよくある質問
Q. 看護師の人間関係はどの職場でも大変ですか? A. 職場によって大きく違います。忙しさや人員の余裕、師長の方針などで雰囲気は変わるため、どの職場も同じというわけではありません。
Q. 人間関係が理由の転職は不利になりますか? A. 人間関係を理由に転職すること自体が不利になるわけではありません。ただし、面接では前の職場の不満だけを話すのではなく、次の職場でどう働きたいかを前向きに伝えることが大切です。
関連記事:看護師の転職面接でよく聞かれる質問と回答例、逆質問・服装・マナーと「落ちるサイン」の考え方
Q. クリニックは人間関係が楽ですか? A. 少人数の職場なので、相性のよい人がそろえば働きやすい一方で、合わない人がいると逃げ場が少ないという面もあります。見学で雰囲気を確かめておきましょう。
まとめ
看護師の人間関係がこじれやすいのは、命に関わる緊張感や忙しさ、チームで長時間働く環境が重なっているためです。あなただけが悪いわけではないことを、まず覚えておいてください。
距離のとり方や相談先を知っておくだけでも、心の負担は少し軽くなります。それでもつらいときは、自分を守ることを優先して、働く場所を見直してみてください。