「看護師の給料だけでは不安」 「いつか看護師以外の仕事もしてみたいけれど、何から始めればいいか分からない」
そんなふうに考えて、副業を調べていませんか。
わたしは常勤の看護師を続けながら、2017年ごろに副業を始めました。ブログやInstagram、クラウドワークスでの仕事を経てライターの仕事に出会い、それが今の会社への転職につながっています。
この記事では、看護師におすすめの副業を「看護師資格を活かす副業」と「在宅でできる副業」に分けて紹介します。あわせて、始める前に必ず確認したい注意点と、わたしの体験もまとめました。
看護師が副業を始める前に確認したいこと
副業を選ぶ前に、まず次の3つを確認してください。ここを飛ばすと、本業に影響が出ることがあります。
1. 職場の就業規則
民間の病院やクリニックでは、副業のルールは職場ごとに違います。「許可制」「届け出が必要」「禁止」など、就業規則に書かれていることが多いので、必ずチェックしましょう。分からなければ、事務部門に確認するのが確実です。
2. 公立病院で働いている場合
公立病院などで働く地方公務員の看護師は、地方公務員法第38条により、報酬を得て事業や事務に従事することなどが制限されています。従事するには、任命権者の許可が必要です。許可の基準や手続きは自治体ごとに違うため、勤め先の人事担当に確認してください。
3. 確定申告と住民税
会社や病院から給与を1か所で受けている人は、副業などの給与以外の所得の合計が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要です。
※出典:国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」
ここでいう「所得」は、副業の収入から、その副業に直接かかった必要経費を差し引いた金額です。アルバイトなど給与として受け取る副業は、扱いが変わるので注意しましょう。
20万円以下でも、住民税の申告が必要になる場合があります。副業の収入と経費は、最初から記録しておきましょう。
看護師資格を活かすおすすめの副業
看護師資格や臨床経験を活かせる副業は、時給が比較的高く、すぐに始めやすいのが特徴です。
| 副業 | 仕事内容 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 健診・検診のアルバイト | 健康診断での採血、測定、問診 | 休日に単発で働きたい人 |
| イベント・ツアーの救護 | イベント会場や旅行に同行し、けがや体調不良に対応 | 外に出て働くのが好きな人 |
| 医療系コールセンター | 電話での健康相談への対応 | 夜勤以外の時間帯で働きたい人 |
| 保健指導 | 生活習慣の改善についての相談・指導 | 患者さんと話すのが得意な人 |
| クリニックのパート | 外来の診療補助 | 現場の経験を活かしたい人 |
注意したいのは、本業の夜勤明けに副業を入れて、体を壊してしまうことです。看護師の仕事は体力を使います。副業は、本業に支障が出ない範囲で選びましょう。
在宅でできるおすすめの副業
在宅でできる副業は、時給は低めのものが多い一方で、スキルが身につき、将来の働き方の選択肢を広げられるのが魅力です。
| 副業 | 仕事内容 | 看護師の経験の活かし方 |
|---|---|---|
| 医療系ライター | 医療・看護・健康の記事を書く | 専門知識、現場の経験 |
| ブログ・SNS発信 | 自分のメディアで情報を発信する | 看護師ならではの体験 |
| オンライン相談 | 健康や子育ての相談に乗る | 観察力、聞く力 |
| Web制作・動画編集 | サイトや動画をつくる | 段取り力(スキルは新たに学ぶ) |
案件は、クラウドワークスなどのクラウドソーシングサイトで探せます。最初は単価の低い案件から始めて、実績を積んでいくのが一般的です。
わたしが看護師をしながら副業を始めた体験
きっかけはコロナ前の「在宅副業」ブーム
わたしが副業を始めたのは2017年ごろです。看護師をしながら在宅でも働く、という副業が話題になっていたのに乗る形で、ブログとInstagramを始めました。クラウドワークスで仕事を受けることもありました。
いろいろな副業を調べる中で出会ったのが、ライターの仕事です。
最初は失敗ばかり、朝4時に起きて時間をつくった
正直に言うと、最初は失敗ばかりでした。
看護師は常勤のままで、育児もありました。副業と勉強の時間を確保するために、朝4時ごろに起きて作業していました。
副業がキャリアを変えるきっかけに
続けるうちに副業として軌道に乗り、2022年4月には、ライターとして今の会社と業務委託で仕事を始めました。その会社でディレクターやコンサルの仕事も任せてもらい、2025年1月に正社員として入社しています。
副業は、収入を増やすだけでなく、看護師を辞める前にほかの仕事を試せる手段にもなりました。
関連記事:看護師を辞めて違う仕事へ|14年勤めた元看護師がリモートワークの会社員になるまで【体験談】
「楽して稼げる」副業はない
ひとつだけ伝えたいのは、副業は半端な気持ちでは続かないということです。「楽して稼ごう」という気持ちで始めるのは、絶対におすすめしません。「スマホだけで簡単に高収入」といった誘いには注意してください。
副業の始め方(5ステップ)
具体的に、どんな順番で始めればいいのかをまとめます。
- 就業規則を確認する:副業がOKか、許可や届け出が必要かを確認する
- 目的と使える時間を決める:月にどれくらい稼ぎたいか、週に何時間使えるか
- 副業の種類を選ぶ:資格を活かすか、在宅でスキルを身につけるか
- 小さく始める:単発のアルバイトや、低単価の案件で試してみる
- 収入と経費を記録する:確定申告や住民税の申告に備える
最初から大きく稼ごうとせず、本業と両立できるペースを見つけることが大切です。
人気の副業ごとの注意点
| 副業 | 注意点 |
|---|---|
| 健診のアルバイト | 繁忙期に集中しやすく、早朝からの勤務が多い |
| イベント・ツアーの救護 | 拘束時間が長くなることがある。万一の対応の範囲を事前に確認する |
| 医療系ライター | 医療情報の正確さが求められる。根拠となる情報源を確認する習慣が必要 |
| ブログ・SNS発信 | 収入になるまでに時間がかかる。患者さんの個人情報は絶対に書かない |
どの副業でも、看護師として知り得た患者さんの情報を扱わないことは、必ず守ってください。
副業OKの職場に転職するという選択肢
今の職場が副業を認めていない場合、副業OKの職場に転職するという方法もあります。求人を探すときに「副業可」と希望を伝えたり、面接で就業規則を確認したりしておくと安心です。
わたしは、看護師として夜勤のない職場に移り、ライターを副業で続ける道を第一候補に考えていた時期がありました。副業を続けながら看護師も続ける、という働き方は、ひとつの現実的な選択肢です。
副業が向いている人・向いていない人
向いている人
- 本業以外にも、学びたいことや挑戦したいことがある人
- コツコツ続けるのが苦にならない人
- 将来、看護師以外の働き方も考えている人
向いていない人
- 今の仕事で疲れが限界に近い人(まずは休むことを優先してください)
- すぐに大きな収入がほしい人
副業は、続けるうちに思ってもみなかった可能性が広がることがあります。わたしの場合は、それが転職につながりました。
看護師が副業を選ぶときのポイント
自分に合う副業を選ぶために、次の点を考えてみてください。
- 目的は何か:収入を増やしたいのか、スキルを身につけたいのか、将来の転職に備えたいのか
- 使える時間はどれくらいか:夜勤のある勤務なら、決まった時間に働く副業より、在宅で時間を選べる副業のほうが続けやすい
- 本業に支障はないか:睡眠や休みを削りすぎない
- 職場のルールに合っているか:就業規則や、公務員の場合の許可
収入を優先するなら資格を活かす副業、将来の働き方を広げたいなら在宅の副業、というように目的で選ぶと迷いにくくなります。
よくある質問
Q. 看護師の副業は何をしている人が多いですか? A. 健診のアルバイトやイベント救護など、看護師資格を活かせる単発の仕事は、始めやすい副業です。在宅でできる副業なら、医療系ライターやブログなどがあります。
Q. 副業は職場にばれますか? A. 住民税の金額などから、職場が副業に気づくことがあります。まずは就業規則を確認し、ルールに沿って始めることが大切です。
Q. 夜勤がある看護師でも副業はできますか? A. できます。ただ、夜勤明けや休みの日に副業を詰め込むと、体調を崩しやすくなります。時間を自分で選べる在宅の副業から始めるのがおすすめです。
Q. ナースの資格を活かして、在宅でできる副業はありますか? A. 医療系ライター、医療系の電話相談、オンラインでの健康相談などがあります。どれも看護師としての知識や、患者さんと向き合ってきた経験が活かせます。ただし、医療に関わる情報を扱うので、根拠を確かめる姿勢が欠かせません。
Q. 副業でどれくらい稼げますか? A. 副業の種類、使える時間、経験によって大きく変わるため、一概には言えません。資格を活かす単発の仕事は時給で収入が決まり、在宅の副業は実績を積むほど単価が上がっていくのが一般的です。最初から大きな金額を目指すより、続けられるペースを優先しましょう。
Q. 副業を始めるのにおすすめの時期はありますか? A. 本業が落ち着いている時期や、夜勤の少ない月から始めると、無理なく続けやすくなります。新しい部署に異動した直後や、繁忙期は避けたほうが安心です。
まとめ
- 副業を始める前に、職場の就業規則、公務員の場合の許可、確定申告(給与以外の所得が年20万円超)を確認する
- 看護師資格を活かす副業は、健診、イベント救護、医療系コールセンター、保健指導など
- 在宅でできる副業は、医療系ライター、ブログ・SNS発信、Web制作など
- 副業は「楽して稼げる」ものではない。目的と使える時間を考えて選ぶ
副業は、収入だけでなく、看護師としての働き方を見直すきっかけにもなります。無理のない範囲で、まずは小さく始めてみてください。